「外国人に伝わる日本語の話し方」 ~コツその2 ~です/ます形を使う~


”食べます”がわかっても、”食べる”はわからない~

日本語教育は、日本語学習者の外国人が無礼な印象を与えることを避けるため、

「食べる」「飲む」よりも、「食べます」「飲みます」という形で動詞を学び始めます。

 

学習は、”Eat=食べます”と理解するため、

この学習段階では、

「何を食べましたか?」(過去形)はもちろん、

「何食べる?」や「何食べたい?」は伝わりません。

彼らが質問の意味を理解するのは、「何を食べますか?」と聞かれた場合だけです。

動詞をます形でしか理解できないということになります。

 

いくつもある日本語の動詞形

日本語教育において、動詞はその形によって、それぞれ特別な呼ばれ方をします。

食べまず のような、“~ます”という動詞の形が“ます形”

食べて は“て形”

食べる は“辞書形”

食べた は“た形”

 

そしてこれらの動詞は同じタイミングで導入されることはなく、

学習の段階よって、ひとつづつ順番に、しっかりと時間を使って丁寧に導入されていくのです。

そしてその順番は

ます形→て形→辞書形→た形・・・

(教科書によって順番は前後します)

 

さて、これを読んだだけでも、

みなさんが普段外国人に対して使う日本語の難しさがお分かりいただけたのではないでしょうか?

 

“簡単な日本語”というと、“子どもに語り掛けるような日本語”と勘違いされる方が多いのですが、それは違います。

外国人にとっての本当の簡単な日本語とは、

子どもに語り掛けるような日本語でも、丁寧すぎる敬語でもなく、

「です・ます形」なのです。

それだけでぐっとお互いの理解度が高まるはずです。

ぜひ、試してみてください。


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