「外国人に伝わる日本語の話し方」コツその4 ~文章を分解する~


~文章を、意味のわかる最小の単位まで分解しましょう~

 

「ここにおかけになって少々お待ちください。」

この文はいくつの単語や文法的要素から成り立っているでしょうか。

ここ・・(場所)

おかけになる・・座る(動詞)

おかけになって・・座って(状態) 

少々・・少し(期間)

お待ちになる・・待つ (動詞)

お待ちください・・待ってください(依頼)

先ほどの文に、これだけの単語と文法の要素が含まれています。

 

「ます形」についてのページでもお話しした通り、

外国人日本語学習者は、

動詞を“ます形”と呼ばれる形から学習していきます。

逆に言うと、日本語学習の初級の段階では、ます形しか理解できないということになります。

ということは、もちろんこの文の意味はちんぷんかんぷん。

では、外国人に伝わるように、文を分解して「です・ます形」に変換してみます。

ここに座ります。少し待ちます。お願いします。」

これで伝わるはずです。

 

ー文を解体し、必要な機能(指示)を付け加えるー

具体的なステップは2つ。

①    文の解体

「確認してまいりますので、少々お待ちください。」

→確認します。少し待ちます。

 

「スケジュールがわかったら教えてください。」

→スケジュールがわかります。教えます。

 

②    機能(指示)の添加

「確認してまいりますので、少々お待ちください。」

→確認します。少し待ちます。お願いします

または、

→チェックします。少し待ちます。お願いします

 

「スケジュールがわかったら教えてください。」

→スケジュールがわかります。教えます。お願いします

→スケジュールがわかります。後で教えます。お願いします

 

このように、

①    文の解体

②    機能の添加

(必要に応じてカタカタ語の使用)

 

これを意識していただくことで、

聞き手の理解度はグッとアップしていきます。

 


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