カタコト日本語実践例⑤「5時まで禁煙です。」はどう言う?


あなたはたばこを吸いますか。日本に来たばかりの外国人が驚くことのひとつに、たばこの安さがあります。ヨーロッパでは1箱1,000円以上するという国が多い中、日本ではたったの400円。しかもコンビニはもちろん、スーパーマーケットや駅のキオスクなどどこでも簡単に手に入れられることに驚いくようです。そして妙に納得してしまったのが、外国人の多くが感じている喫煙場所についての不思議です。レストランなどの店内では周囲のお客さんに迷惑がかかるということで、室内での喫煙のルールが厳しく「たばこは外で吸うもの」だと考えている外国人にとって、日本の「室内では分煙して喫煙可とし、屋外では喫煙スペース以外喫煙禁止」というルールがどうもおかしく感じるようなのです。レストランやバー、そしてそのフォーマル度によってもルールは違うところですが、喫煙のルールを外国人に知らせて守ってもらうにはどのように伝えればよいでしょうか。そこでファミリー層向けのレストランを想定し、「5時まで禁煙です。」を、カタコト日本語で言い換えてみることにしましょう。

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難易度 ★☆☆☆☆

使うポイント=3 (漢語をさける)

 

「たばこは5時までダメです。5時から大丈夫です。」

相手が喫煙者であれば喫煙に関わる単語を知っている可能性が高いので、「禁煙」と言う単語も伝わる場合が多いと思います。しかし、「禁煙」という単語の意味を知らない外国人には、「たばこ」「いい」「大丈夫」「ダメ」といった、より身近で簡単な言葉を選ぶようにするといいでしょう。また、「5時までダメ」に加えて「5時から大丈夫」や、「中はダメ」「外は大丈夫」のように、「どうすれば(あるいはどこなら、いつなら)大丈夫か」という説明を加えると、相手もルールを理解しやすくなるでしょう。全面的に禁煙ということもあると思いますので、その場合は「禁煙です。中もダメです。外もダメです。」のように伝えれば問題ありません。

ちなみにタバコは英語です。英語圏の外国人であれば問題なく伝わります。たばこを吸わない人にとって、たばこの煙や臭いは心地よいものではありませんよね。周りのお客さんのためにも、喫煙者にはルールをしっかりと伝え、理解してもらうことが重要です。