カタコト日本語実践例①「何か食べられない食材はありませんか?」はどう言う?


昨今の飲食業界では、オーガニック食品やスーパーフードの人気の高まりを初め、アレルギーや宗教などの理由で料理に使われる食材について敏感な人が増えているようです。特に外国人にその傾向が強いと言えるのではないでしょうか。相手が日本人であれば、「何か食べられない食材はございませんか。」と聞けば済むのですが、相手が外国人、しかも英語の話せない人だった場合はどのように質問すればよいでしょうか。

こんな時に活用して頂きたいのが、「カタコト日本語」です。まず、「食べられない」という動詞の形は可能形と呼ばれ、最初に習う「ます形(食べます)」を変換させた形です。可能形を習っていない外国人は、「食べる」という動詞の意味は理解できても、そこに「可能」の意味が含まれるというところまでは理解できません。また、「食材」という単語も難しいでしょう。ここで「カタコト日本語」を使い、外国人に伝わる日本語に言い換えてみます。

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難易度 ★★★☆☆

使うポイント=4、5(文を分解する、YES/NO型の質問)

 【カタコト日本語】

「食べません、食べ物はありますか。」

「アレルギーはありますか。」

「肉、野菜、魚、全部大丈夫ですか。」

【解説】

ここで使ったカタコト日本語のポイントは4の「文を分解する」と、5の「はい・いいえで答えられるように質問をする」です。

“食材”は少し難易度の高い単語です。意味を伝えるためには、より身近な単語を使うか、具体的なものを例に挙げましょう。

”食材”は“食べ物”という身近な単語に言い換えることができ、具体的な例は”肉、魚、野菜”などが挙げられます。

また、「アレルギー」という単語は英語ですが、英語の発音は「アレジ―」で日本語とは発音がまったく違うため伝わらない可能性があります。「アレルギーはありますか。」と質問して相手に伝わらないようであれば、アレルギーという単語を避ける必要があります。

「食べます」や「大丈夫です」といった単語は日常で耳にする機会が多く、日本語を勉強していない外国人でも覚えていることが多いのです。

このようなことを考えると、「食べます、大丈夫ですか。」または具体例を挙げて「肉、魚、全部大丈夫ですか。」な質問が、外国人に伝わりやすい日本語と言えるでしょう。

 

 

 


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